妊活患者さんが知っておきたい「体質」よりも大切な『病の深さ』という考え方

目次

「体質」よりも大切な『病の深さ』

妊活のカウンセリングをしていると、

「私は陽虚ですか?」

「脾虚でしょうか?」

「瘀血がありますか?」

というご質問をよくいただきます。

東洋医学には、

  • 気虚
  • 血虚
  • 陰虚
  • 陽虚
  • 湿
  • 瘀血

など、さまざまな体質があります。

しかし当院では、

「どの体質なのか」だけではなく、「身体がどの段階まで変化しているのか」

を大切にしています。

実際には、これらの体質は別々に存在しているのではなく、一つの流れの中で変化していくことが多いからです。


第一段階 気虚

最初に起こりやすいのが「気虚」です。

気とは、身体を動かすエネルギーのこと。

疲れやすい。

風邪をひきやすい。

食後に眠くなる。

集中力が続かない。

このような症状は、身体のエネルギー不足のサインかもしれません。

この段階では、十分に休息を取り、食事や生活習慣を整えることで回復しやすい状態です。


第二段階 陽虚

気虚が長く続くと、身体を温める力まで低下してきます。

これが陽虚です。

冷え。

低体温。

むくみ。

朝起きられない。

代謝が落ち、「省エネモード」に入っている状態です。

妊活では、甲状腺機能やエネルギー代謝とも深く関係すると考えています。


第三段階 血虚

エネルギー不足が続くと、今度は身体を作る材料まで不足してきます。

血虚では、

生理量が少ない。

髪が抜けやすい。

肌が乾燥する。

めまいがする。

といった症状がみられます。

鉄だけでなく、たんぱく質やビタミンなどの不足も背景にあることが少なくありません。


第四段階 陰虚

血虚が続くと、身体を修復し、ホルモンを作る力まで低下してきます。

疲れが抜けない。

高温期が短い。

眠りが浅い。

のぼせる。

口や喉が乾きやすい。

当院では、この段階になると副腎や肝臓の働きも低下していることが多いと考えています。


第五段階 湿

身体の代謝が低下すると、余分な水分や老廃物を処理できなくなります。

むくみ。

身体が重い。

お腹が張る。

体重が増えやすい。

PCOSの方では、この段階が大きく関わることがあります。


第六段階 瘀血

病が長期間続くと、慢性的な炎症や循環障害が起こります。

これが瘀血です。

生理痛。

子宮筋腫。

子宮内膜症。

子宮腺筋症。

慢性的な肩こり。

頭痛。

これは突然起こるものではなく、それまでの代謝異常が積み重なった結果として現れることが少なくありません。


実際の患者さんは複数のタイプを持っています

例えば、

「陰虚だけ」

という方はほとんどいません。

脾虚があり、

陽虚があり、

血虚があり、

その結果として陰虚や瘀血が起きていることが多くあります。

だからこそ、

「私は○○タイプだから、この治療だけ」

という考え方ではなく、

どこから身体のバランスが崩れ始めたのかを見つけること

が大切なのです。


当院で大切にしていること

当院では、

今ある症状だけを追いかけるのではなく、

身体がどの段階でつまずいてしまったのかを考えながら施術を行っています。

妊娠しやすい身体づくりとは、卵巣だけを元気にすることではありません。

腸で栄養を吸収し、肝臓で代謝し、副腎や甲状腺が働き、卵巣が本来の力を発揮できる状態を整えること。

それが結果として、妊娠しやすい身体につながると考えています。

次回からは、それぞれの代謝タイプについて詳しく解説していきます。

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