子宮筋腫の患者さんとお話をしていると、
実は多くの方に共通することがあります。
それは、
「疲れている」
ということです。
・朝からだるい
・寝ても疲れが取れない
・甘いものが欲しくなる
・冷えやすい
・集中力が続かない
こうした症状を抱えている方が少なくありません。
一見すると、
疲労と子宮筋腫は関係ないように思えるかもしれません。
しかし当院では、
慢性的なエネルギー不足がホルモンバランスに影響し、その結果として子宮筋腫の背景を作っていることがあると考えています。
体はエネルギーがなければ働けない
私たちの体は、
呼吸
心臓
体温維持
消化
ホルモン分泌
など、すべての活動にエネルギーを使っています。
このエネルギーのことを、
医学的にはATPと呼びます。
ATPが十分に作れない状態では、
体は生命維持を優先します。
すると、
生殖機能やホルモン分泌は後回しになります。
これは体が悪いわけではなく、
生き残るための正常な反応です。
当院が考える「陰虚」と「陽虚」
東洋医学には、
陰虚と陽虚という考え方があります。
当院ではこれを、
現代医学的な視点も交えて考えています。
陰虚とは
ホルモン分泌不足の状態
陽虚とは
代謝低下の状態
と捉えています。
つまり、
ホルモンを作る力が弱い状態が陰虚。
エネルギーを作る力が弱い状態が陽虚です。
この二つは別々ではなく、
密接につながっています。
陽虚が続くと陰虚になる
代謝が低下すると、
体は十分なエネルギーを作れなくなります。
すると、
副腎
甲状腺
卵巣
といったホルモンを作る臓器も十分に働けなくなります。
その結果、
ホルモン分泌低下へつながることがあります。
つまり、
陽虚が続くと陰虚になりやすいのです。
糖質不足とホルモン
近年は糖質制限が広く知られるようになりました。
もちろん過剰な糖質摂取は問題になることがあります。
しかし一方で、
極端な糖質不足も問題になることがあります。
糖質は体にとって最も効率よくエネルギーになる栄養素です。
特に、
脳
肝臓
ホルモン分泌
には糖質が重要です。
糖質が不足すると、
体は血糖値を維持するためにストレス反応を起こします。
その結果、
副腎への負担が増えます。
副腎疲労とホルモンバランス
副腎は、
ストレスに対抗するためのコルチゾールを分泌しています。
しかし、
慢性的なストレスやエネルギー不足が続くと、
副腎は常に働き続けることになります。
すると、
体はホルモン分泌よりも生命維持を優先します。
その結果、
女性ホルモンのバランスにも影響が出やすくなります。
甲状腺機能との関係
当院では、
甲状腺機能も重視しています。
甲状腺ホルモンは、
体の代謝を調整する重要なホルモンです。
甲状腺機能が低下すると、
・疲れやすい
・冷えやすい
・むくみやすい
・便秘
などが起こりやすくなります。
これらは子宮筋腫の患者さんにもよくみられる症状です。
なぜ白米を大切にしているのか
当院では、
必要以上の糖質制限をおすすめしていません。
むしろ、
体の状態によっては白米をしっかり食べることをおすすめしています。
なぜなら、
糖質は単に太る原因ではなく、
エネルギーを作るための重要な材料だからです。
十分なエネルギーがなければ、
ホルモンも作れません。
血流も改善しません。
回復する力も生まれません。
子宮筋腫とエネルギー代謝
子宮筋腫そのものは、
瘀血やホルモンバランスと関係しています。
しかし、
そのさらに奥には
エネルギー不足
が隠れていることがあります。
腸が弱い
↓
栄養吸収低下
↓
エネルギー不足
↓
副腎・甲状腺機能低下
↓
ホルモンバランスの乱れ
↓
血流悪化
↓
子宮筋腫
という流れです。
当院では、
この土台の部分を非常に大切にしています。
当院が考える改善の順番
便秘改善
↓
腸内環境改善
↓
栄養吸収改善
↓
エネルギー代謝改善
↓
ホルモン改善
↓
血流改善
この順番を大切にしています。
まとめ
子宮筋腫の背景には、
単なるホルモンの問題だけでなく、
慢性的なエネルギー不足が隠れていることがあります。
疲れやすさや冷えは、
単なる体質ではなく、
体からのサインかもしれません。
当院では、
まず体がエネルギーを作れる状態を整えることで、
ホルモンや血流の改善につなげていきます。
次回は、
「東洋医学からみる子宮筋腫と瘀血(おけつ)」
について詳しくお話していきます。
