「夕方になると顔がむくむ…」
「朝起きるとまぶたが腫れぼったい…」
「肩や二の腕がパンパンに張ったような感じがする…」
むくみというと足をイメージする方が多いですが、実は顔や首、肩、腕などの上半身だけがむくみやすいという方も少なくありません。
今回は、上半身のむくみについて、西洋医学・東洋医学・栄養学の視点から考えてみます。
上半身のむくみとは?
むくみとは、血管の外に余分な水分がたまった状態のことです。
本来であれば、血液やリンパ液が体内を循環し、水分は適切に回収されています。しかし、そのバランスが崩れると組織に水分がたまり、むくみとして現れます。
上半身では特に、
- 顔
- まぶた
- 首
- 肩
- 二の腕
などに症状が出やすくなります。
西洋医学で考えられる原因
① リンパや静脈の流れが悪くなっている
もっとも多い原因の一つです。
デスクワークやスマートフォンを見る時間が長いと、首や肩の筋肉が硬くなります。
すると鎖骨周囲にあるリンパの流れが滞り、
- 顔のむくみ
- 首の張り
- 肩の重だるさ
- 二の腕のむくみ
などが起こりやすくなります。
姿勢の乱れや猫背も大きく影響します。
② 自律神経の乱れ
ストレスや睡眠不足が続くと交感神経が優位になります。
交感神経が過剰に働くと血管が収縮し、血液やリンパの流れが悪くなります。
その結果、
- 朝起きると顔がむくむ
- 首や肩がパンパンになる
- 疲れるとむくみやすい
といった症状が現れます。
③ 塩分や糖質の摂り過ぎ
塩分が多い食事では体は水分をため込みやすくなります。
また糖質は筋肉や肝臓でグリコーゲンとして蓄えられますが、グリコーゲン1gに対して約3gの水分を保持するといわれています。
外食や甘いものが続いた翌日に顔がむくむのは、このような仕組みも関係しています。
④ 女性ホルモンの影響
排卵後から生理前にかけては、プロゲステロンの作用によって体内に水分を保持しやすくなります。
そのため、
- 顔
- 手
- 胸
- 上半身
がむくみやすくなる女性も少なくありません。
東洋医学ではどう考える?
東洋医学では「水(すい)」の巡りが悪くなった状態と考えます。
肺の働きが低下している
東洋医学では肺には水分代謝を調節する働きがあると考えられています。
肺の機能が低下すると、
- 顔のむくみ
- 鼻づまり
- 風邪をひきやすい
- 汗をかきやすい
などの症状がみられます。
脾(胃腸)が弱っている
胃腸は食べ物だけでなく、水分の処理にも大きく関わっています。
胃腸の働きが低下すると、
- 食後眠い
- お腹が張る
- 軟便
- 全身が重い
- むくみやすい
といった症状が現れます。
水滞(水毒)
体内に余分な水分が停滞した状態です。
特徴は、
- 朝がつらい
- 頭が重い
- めまい
- 雨の日に調子が悪い
- 顔がむくむ
などです。
気滞
ストレスによって「気」の流れが悪くなると、水の巡りも滞ります。
首や肩のこりが強い方や、ストレスが多い方によくみられる体質です。
栄養学から考えられる原因
近年は栄養状態も、むくみに大きく関係していることが分かってきています。
例えば、
- たんぱく質不足
- ミネラルバランスの乱れ
- 腸内環境の悪化
- 慢性的な炎症
などがあると、水分調節がうまくいかず、むくみが起こりやすくなります。
特に腸内環境の乱れは、栄養の吸収だけでなく、自律神経や免疫機能にも影響を与えるため、体全体の巡りにも関係してきます。
当院で多くみられるタイプ
臨床では、
胃腸の働きの低下 → 自律神経の乱れ → 首や肩の緊張 → リンパや血液の流れが低下 → 上半身のむくみ
という流れで症状が現れている方を多く見かけます。
特に、
- ストレスが多い
- デスクワーク中心
- 睡眠不足
- 冷たい飲み物をよく飲む
- 食事時間が不規則
という方は、胃腸への負担と自律神経の乱れが重なり、上半身のむくみにつながりやすくなります。
むくみは体からのサインかもしれません
「むくみ」は単なる水分の摂り過ぎだけが原因ではありません。
体は、血液循環やリンパの流れ、胃腸の働き、自律神経、ホルモンバランス、栄養状態など、多くの要素がバランスを取りながら機能しています。
そのため、むくみが続くときは表面的な症状だけを見るのではなく、「なぜ水分がうまく巡らなくなったのか」という根本原因を探ることが大切です。
当院では、東洋医学による体質評価と栄養学の視点を組み合わせながら、お一人おひとりに合わせた施術と生活習慣のアドバイスを行っています。
「顔や首、肩のむくみがなかなか改善しない」「体質から見直したい」とお考えの方は、お気軽にご相談ください。
