臨床こぼれ話|背中の張りは胃腸からのサインかもしれません

こんにちは。

6月に入ってから、背中の痛みや張りを訴える患者さんがとても増えています。

肩甲骨の間が重だるい。

背中が張って深呼吸しづらい。

朝起きると背中が痛い。

マッサージを受けてもすぐ戻ってしまう。

このようなお悩みです。

もちろん、姿勢や運動不足、筋肉疲労が関係している場合もあります。

しかし実際の臨床では、背中だけに原因があるとは思えないケースが少なくありません。

患者さんのお身体を診ていると、ある共通点が見えてきます。

それは、

「胃腸の疲れ」

です。

目次

今年の梅雨は身体にとってなかなか厳しい環境

今年の6月は湿度が高く、気温も高い日が続いています。

人間の身体は本来、汗をかいて体温を調節しています。

しかし湿度が高いと汗が蒸発しにくくなります。

すると身体の中に熱がこもりやすくなり、自律神経への負担も大きくなります。

最近、

・疲れが抜けない
・朝から身体が重い
・食欲がない
・お腹が張る
・眠りが浅い

という方が増えているのも、この影響があるのかもしれません。

自律神経の乱れは胃腸に現れやすい

胃や腸は自律神経の影響を強く受ける臓器です。

ストレスが続いたり、気温や湿度の変化が大きかったりすると、自律神経のバランスが乱れやすくなります。

すると、

胃酸の分泌が低下する。

胃の動きが悪くなる。

腸の働きが不安定になる。

といった変化が起こります。

その結果として、

消化不良。

胃もたれ。

お腹の張り。

食欲低下。

などの症状が現れやすくなります。

患者さん自身は背中の痛みが気になっていても、その背景には胃腸の不調が隠れていることが少なくありません。

胃腸が疲れるとなぜ背中が張るのか

臨床でお腹を触ると、胃の周囲やみぞおち付近に強い緊張がみられることがあります。

本来は柔らかいはずのお腹が硬くなっている状態です。

これは身体が内臓を守ろうとして起こる反応の一つと考えられています。

西洋医学では「筋性防御」と呼ばれる現象があります。

内臓に炎症や負担が生じると、その周囲の筋肉が反射的に緊張し、内臓を保護しようとします。

もちろん病院でみられる急性腹症の筋性防御とは程度が異なりますが、慢性的な胃腸の負担が続いている方でも、お腹や体幹の筋緊張として現れることがあります。

そして身体の前面だけではなく、背面にも影響が及びます。

内臓と筋肉は神経を介してつながっているため、胃腸の負担が背中の張りや痛みとして現れることがあるのです。

背中だけ治療しても戻ってしまう理由

背中が張っていると、その場所をほぐしたくなります。

もちろんそれで楽になることもあります。

しかし胃腸の負担が背景に残っている場合、背中の筋肉は再び緊張しやすくなります。

実際に、

背中を治療すると緩む。

お腹を調整するとさらに緩む。

そんな場面を日々の臨床でよく経験します。

背中だけでなく、お腹の状態や胃腸の働きまで含めて考えることが大切だと感じています。

最近感じること

最近の患者さんを診ていると、

背中の痛みが主訴なのに、

実は胃腸が疲れている。

そんなケースが非常に多い印象です。

梅雨時期は湿度と暑さによって自律神経が乱れやすくなります。

その結果として胃腸に負担がかかり、消化不良が起こりやすくなります。

そしてその影響が、背中の張りや痛みとして現れているのかもしれません。

もし最近、

・背中が張る
・肩甲骨の間が重い
・胃がもたれる
・食欲が落ちている
・お腹が張りやすい

そんな症状が続いているようでしたら、背中だけではなく胃腸にも目を向けてみてください。

身体はそれぞれの場所が独立して働いているわけではありません。

一見関係なさそうな症状同士が、実はつながっていることも少なくないのです。

最近の臨床を通して、改めてそう感じています。

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