「最近、肌荒れが続いている。」
「スキンケアを変えてもなかなか改善しない。」
「忙しい時期や睡眠不足が続くと、決まってニキビができる。」
このようなお悩みはありませんか?
肌荒れというと、「皮膚の問題」と考えがちですが、実は体の内側の状態が大きく関わっています。
その中でも重要なのが自律神経です。
自律神経は、呼吸や心臓の動きだけではなく、胃腸や肝臓、ホルモン分泌、免疫、血流など、私たちが意識しなくても働き続ける機能を調整しています。
つまり、自律神経が乱れると、肌だけでなく体全体のバランスが崩れやすくなるのです。
自律神経とは?
自律神経には、
- 交感神経(活動・緊張)
- 副交感神経(休息・回復)
の2つがあります。
日中は交感神経が優位になり、夜は副交感神経が優位になることで、体は活動と回復を繰り返しています。
この切り替えがスムーズに行われることが、健康な体を維持するためには欠かせません。
自律神経が乱れると肌に何が起こる?
自律神経が乱れると、まず影響を受けやすいのが胃腸です。
交感神経が優位な状態が続くと、
- 胃酸の分泌が低下する
- 消化酵素の働きが弱くなる
- 腸の動きが乱れる
- 胃腸への血流が減る
といった変化が起こります。
その結果、食べた栄養を十分に消化・吸収できなくなることがあります。
肌は毎日新しい細胞へと生まれ変わっています。
その材料となる栄養が不足すると、
- 肌荒れ
- ニキビ
- 乾燥
- くすみ
などが起こりやすくなります。
つまり、自律神経は肌へ直接影響するだけでなく、胃腸を介して肌の健康にも影響を与えているのです。
血流の低下も肌に影響する
ストレスや緊張が続くと、交感神経が優位になります。
すると血管が収縮し、
- 肌への酸素
- 栄養
- 水分
が届きにくくなります。
その結果、
- 顔色が悪くなる
- クマが目立つ
- 肌の回復が遅くなる
- ターンオーバーが乱れる
といった変化が現れることがあります。
東洋医学でいう「血虚」や「瘀血」の状態とも重なる部分があります。
睡眠は肌を修復する時間
「肌は夜につくられる」といわれることがあります。
実際に、睡眠中は成長ホルモンの分泌が高まり、傷ついた組織の修復が進みます。
しかし、自律神経が乱れると、
- 寝つきが悪い
- 夜中に目が覚める
- 朝すっきり起きられない
など、睡眠の質が低下しやすくなります。
すると、肌の修復もうまく進まず、肌荒れを繰り返しやすくなります。
自律神経と女性ホルモン
自律神経と女性ホルモンは、お互いに影響し合っています。
ストレスが続くと、
- 生理前にニキビが増える
- 肌が敏感になる
- 肌が乾燥する
といった変化を感じる方も少なくありません。
特に妊活中は、ホルモンバランスの変化に加えて精神的な負担も大きくなりやすいため、自律神経を整えることも体づくりの一つとして大切になります。
東洋医学では「気・血・水」の巡りを見る
東洋医学では、自律神経という言葉はありませんが、
- 気の巡り
- 血の巡り
- 水分代謝
が整っているかを重視します。
ストレスが続くと「気滞」が起こり、
その結果、
- 血流が悪くなる(瘀血)
- 胃腸が弱る(脾虚)
- 水分代謝が乱れる(湿)
といった状態につながることがあります。
肌荒れは、その結果として現れるサインの一つなのです。
栄養だけでは改善しない理由
「ビタミンを飲んでいるのに肌が変わらない。」
このような方もいらっしゃいます。
その理由は、栄養が不足しているのではなく、利用しにくい状態になっていることがあるからです。
自律神経が乱れると、
- 胃酸が十分に分泌されない
- 消化酵素が働きにくい
- 腸の吸収力が低下する
ことがあります。
そのため、どれだけ良い食事やサプリメントを摂っても、体がうまく使えなければ期待した効果を得られません。
栄養を「摂ること」と同じくらい、「利用できる体」を整えることが大切です。
当院で大切にしていること
当院では、肌荒れを「皮膚だけの問題」とは考えていません。
確認しているのは、
- 睡眠の状態
- 胃腸の働き
- 食事内容
- ストレス
- 女性ホルモンの変化
- お通じ
- 冷えやほてり
など、体全体の状態です。
鍼灸では、自律神経のバランスを整えながら、胃腸や血流の働きをサポートし、体が本来持つ回復力を引き出すことを目指します。
さらに、栄養学の視点も取り入れ、一人ひとりの状態に合わせた体質改善をご提案しています。
まとめ
肌は、体の内側で起きている変化を映し出す鏡です。
自律神経が乱れると、
- 胃腸の働きが低下する
- 栄養が十分に利用できなくなる
- 血流が悪くなる
- 睡眠の質が低下する
- 女性ホルモンのバランスが乱れる
といった変化が起こり、その結果として肌荒れが現れることがあります。
だからこそ、肌だけをケアするのではなく、体全体のバランスを整えることが、健やかな肌への近道になります。
「なかなか肌荒れが改善しない」と感じている方は、一度、体の内側からのサインにも目を向けてみてはいかがでしょうか。
次回予告
「妊活中に肌質が変化する理由 〜ホルモンだけでは説明できない肌の変化とは〜」
妊活中は、採卵や移植、ホルモン補充などにより肌質が変化することがあります。次回は、女性ホルモンだけでなく、胃腸・栄養・自律神経・東洋医学の体質という視点から、その理由を詳しく解説します。
