肩こりは、筋肉の疲労や姿勢の問題として説明されることが多い症状です。
しかし、同じように肩がこっていても、人によって身体の状態は異なります。
ストレスが多いと肩が張る方。
疲れがたまると肩が重くなる方。
冷えると首や背中までこわばる方。
東洋医学では、このような違いを体質や身体全体の状態から考えます。
今回は、東洋医学からみた肩こりの考え方と、はり灸院あずでの施術への活かし方をご紹介します。
東洋医学では肩こりをどう考える?
東洋医学では、身体の状態を「気・血・津液」などの概念を使って捉えます。
これらは現代医学の神経や血液、体液と完全に一致するものではなく、伝統医学における身体の働きを説明する考え方です。
肩こりについても、筋肉の硬さだけでなく、疲労、冷え、ストレス、睡眠、消化などを含めて考えます。
代表的な見立てには、気滞、血虚、瘀血などがあります。
気滞|ストレスや緊張が強いタイプ
気滞とは、東洋医学で「気の巡りが滞っている」と考える状態です。
例えば、精神的な緊張が強いときに、首や肩の張りを感じやすい方がいます。
ため息が増える、胸や脇が張る、気分によって身体の緊張が変化する、といった訴えも参考にすることがあります。
現代医学でも、ストレスが筋肉の緊張や痛みの感じ方に影響することは知られています。
ただし、気滞と自律神経の異常は同じものではありません。
当院では、東洋医学的な見立てと、睡眠やストレスなどの情報を区別しながら組み合わせています。
血虚|疲れやすさや身体の消耗を伴うタイプ
東洋医学でいう血虚は、身体を養う働きが不足していると捉える状態です。
疲れやすさ、顔色、睡眠の状態、皮膚の乾燥などを参考にすることがあります。
ここで注意したいのは、血虚は医学的な貧血や鉄欠乏と同じ診断ではないという点です。
鉄欠乏が疑われる場合は、症状や必要な血液検査などによって医学的に評価する必要があります。
当院では、疲労感を伴う肩こりの場合、食事量や食事内容、胃腸の調子なども確認しています。
身体を動かすための栄養が十分に摂れているかという視点も大切にしています。
瘀血|同じ場所のこわばりが続くタイプ
瘀血とは、東洋医学で血の巡りが滞っていると考える状態です。
慢性的な痛みや、一定の場所に不快感が続く場合などに、見立ての一つとして用いられます。
ただし、瘀血は現代医学でいう血栓や血流障害を意味するものではありません。
慢性的な肩こりでは、筋肉や関節の状態、神経症状の有無などを確認することも重要です。
冷えや疲労が強い場合は?
東洋医学では、冷えや疲労の程度、温めたときの変化なども参考にします。
例えば、寒い環境で肩がこわばりやすい方と、忙しい時期に肩の緊張が強くなる方では、生活上の対策も異なる場合があります。
こうした違いを把握するために、当院では症状の出方だけでなく、日常生活についても詳しくお聞きしています。
はり灸院あずでは東洋医学をどう活かしているのか
当院では、問診に加え、脈診・腹診・舌診などの東洋医学的な評価を取り入れています。
同時に、首や肩の動き、筋肉の緊張、姿勢なども確認します。
東洋医学だけで身体を判断するのでも、筋肉だけを見るのでもありません。
それぞれの視点から得られた情報を組み合わせ、施術方針を考えています。
施術では、刺激量を調整した鍼や刺さない鍼、指圧などを状態に応じて使用します。
さらに、睡眠や食事、運動習慣などについても、必要に応じて助言しています。
このように、伝統的な身体の見方と現代的な身体の理解を組み合わせることが、はり灸院あずの特徴です。
詳しい評価方法は、脈・舌・お腹・筋肉をどう組み合わせて身体を見るのか?でもご紹介しています。
まとめ
東洋医学では、肩こりを気滞・血虚・瘀血などの観点から考えることがあります。
ただし、これらは伝統医学上の見立てであり、現代医学の診断とは区別する必要があります。
はり灸院あずでは、東洋医学と現代医学の両方の視点を大切にしながら、一人ひとりの身体の状態を確認しています。
松本市で慢性的な肩こりにお悩みの方は、肩だけではなく、身体全体を見直すという考え方も参考にしてみてください。
