長時間パソコンに向かっていると、首や肩が重くなる。
夕方になると肩が張り、頭まで重く感じる。
マッサージを受けると楽になるものの、仕事を始めるとまた肩がこってしまう。
こうした悩みを抱えている方は少なくありません。
デスクワークによる肩こりは、姿勢の問題として説明されることが多い症状です。
しかし、はり灸院あずでは、姿勢だけでなく、筋肉の働き、自律神経、睡眠、食生活なども確認しています。
今回は、デスクワークで肩こりが起こりやすくなる理由と、当院で大切にしている身体の見方についてお伝えします。
デスクワークでは、なぜ肩がこるのでしょうか?
パソコン作業中は、頭が前に出たり、背中が丸くなったりしやすくなります。
この姿勢では、頭を支える首や肩の筋肉に負担がかかります。
特に関係するのが、僧帽筋や肩甲挙筋などの筋肉です。
これらの筋肉は、首や肩甲骨の位置を保つために働いています。
長時間同じ姿勢を続けると、筋肉が休む機会が少なくなり、疲労やこわばりを感じやすくなります。
ただし、姿勢が悪いことだけで肩こりが決まるわけではありません。
同じようにデスクワークをしていても、肩こりが強い方と、あまり感じない方がいます。
その違いを考えることも大切です。
肩こりと自律神経の関係
仕事に集中しているとき、無意識に肩へ力が入っていることはありませんか?
忙しさや精神的な緊張が続くと、身体は警戒した状態になりやすくなります。
ストレスは筋肉の緊張や痛みの感じ方にも影響するため、肩こりを考える際には無視できません。
また、睡眠不足が続いている場合には、疲労感や痛みに対する敏感さが増すこともあります。
当院では、肩こりの相談であっても、仕事の忙しさや睡眠の状態、日常的なストレスについてお聞きすることがあります。
肩の筋肉だけでは分からない情報が、生活の中に隠れていることもあるからです。
詳しくは、初回の問診では何を見ているのか?睡眠・食事・便通・月経・ストレスまで聞く理由でも紹介しています。
筋肉の働きには栄養も必要です
はり灸院あずが肩こりを考える際、もう一つ大切にしているのが食生活です。
筋肉は、動かすためにも、力を抜くためにも、エネルギーを必要とします。
その働きには、さまざまな栄養素が関係しています。
例えば、次のような栄養素です。
たんぱく質
筋肉を構成する材料になります。魚、卵、大豆製品、肉などから摂取できます。
マグネシウム
筋肉や神経の正常な働きに関わります。大豆製品、海藻、ナッツ類などに含まれています。
ビタミンB群
食事から摂取した栄養素をエネルギーとして利用する過程に関わります。魚、肉、卵、豆類などが供給源です。
鉄
酸素を運ぶヘモグロビンの材料です。不足すると疲労感などが現れる場合があります。
ただし、これらの栄養素が不足しているからといって、必ず肩こりになるわけではありません。
肩こりだけで特定の栄養不足を判断することもできません。
当院では、食事内容だけでなく、食事量、食欲、胃腸の調子、疲れやすさなども含めて確認しています。
肩こりなのに、お腹や骨盤も確認する理由
はり灸院あずでは、肩こりの方に対しても、肩だけを触って施術を決めるわけではありません。
首の動き。
肩甲骨周囲の緊張。
背中や腰の状態。
骨盤周囲の動き。
必要に応じて、腹部の状態なども確認します。
例えば、長時間座っている方では、股関節周囲の動きが少なくなり、身体の使い方が偏っている場合があります。
こうした状態が肩こりに直接関係しているとは限りませんが、全身の動きを理解するための情報になります。
また、東洋医学では脈や舌、腹部などの状態も参考にします。
当院では、東洋医学的な見立てと、筋肉や関節の動きなどの情報を組み合わせ、一つの所見だけで身体を判断しないようにしています。
詳しくは、脈・舌・お腹・筋肉をどう組み合わせて身体を見るのか?をご覧ください。
はり灸院あずの肩こりへのアプローチ
当院では、まず問診で症状の経過や生活習慣を確認します。
その後、身体の動きや筋肉の緊張などを調べ、必要に応じて脈診・腹診・舌診などの東洋医学的な評価も取り入れます。
施術では、身体の状態に合わせて鍼灸や指圧、刺激の少ない整体などを組み合わせます。
強い刺激を加えることを目的とはしていません。
鍼が苦手な方には、刺さない鍼を使用する場合もあります。
そして、施術後には首の動きや肩の緊張などを再確認します。
その日の変化を参考にしながら、次の施術や日常生活で取り組むことを考えていきます。
当院が大切にしているのは、肩こりを一時的に楽にすることだけではなく、肩こりが繰り返される生活上の要因にも目を向けることです。
デスクワーク中にできる肩こり対策
日常生活では、次のような工夫が役立ちます。
- 30〜60分を目安に姿勢を変え、短時間でも立ち上がる
- パソコンの画面を見やすい高さに調整する
- 肩に力が入っていないか、ときどき確認する
- 無理のない範囲で肩甲骨や首を動かす
- 朝食を含め、食事を極端に減らさない
- 睡眠時間を確保し、疲労をため込まない
大切なのは、常に正しい姿勢を維持しようとすることではありません。
同じ姿勢を長時間続けず、身体を適度に動かすことです。
まとめ|肩こりは姿勢だけで考えない
デスクワークによる肩こりには、長時間の同じ姿勢や筋肉の負担が関係します。
しかし、それだけではなく、ストレス、睡眠、運動習慣、食生活などが重なっている場合もあります。
はり灸院あずでは、東洋医学と現代的な身体の理解、そして栄養の視点を取り入れながら、一人ひとりの状態に合わせた施術を考えています。
松本市で慢性的な肩こりや首こりにお悩みの方は、身体の状態を見直すきっかけとしてご相談ください。
なお、腕や手のしびれ、筋力低下、強い痛み、発熱などを伴う場合は、肩こりと決めつけず医療機関での評価を受けることが大切です。
