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鍼灸は不妊治療に有効か?

目次

不妊治療に対する鍼灸治療の有効性

これまでに不妊治療と鍼灸に関する研究はいくつかされており、有効であるというものと、効果はないというものがあります。治療をしている側としては有効であるという論文ばかりに目がいきがちですが、効果はないという論文にも貴重な情報があり、両方の結果を知ることが、大切なことだと考えています。
研究にご興味がある方は少し専門的内容ですが読んでみてください。

鍼灸の不妊治療に対する過去から最近までの研究(論文紹介)

医道の日本にまとめてありましたので一部引用してご紹介します。

鍼灸が不妊治療に有効的だという研究について、2002年Paulis2002らは、体外受精もしくは顕微授精を受けたのち、鍼灸施術を施した女性の妊娠率は42.5%、受けなかった女性の妊娠率は26.3%となり、妊娠率向上に効果があると結論づけています。さらに、2006年Dieterleらは、胚移植後に鍼灸治療を実施したグループと効果のないツボ刺激(プラセボ鍼灸)をしたグループの2グループに分けた場合、鍼灸治療実施の妊娠率は28.4%、プラセボ鍼灸は13.8%であり、鍼灸治療を受けた方が着床率は高いと結果づけています。これ以外にも、2006年Westergaardら、2009年Sze soら等も鍼灸治療を受けたほうが着床しやすいという報告をしています。さらに、2016年田口は、鍼治療には不妊患者が抱える緊張や不安、抑うつ、落ち込み、怒りや敵意、混乱するといった精神状態を緩和させる効果があるとしています。

一方、鍼灸が不妊治療に効果的ではないという研究について、2010年Andersen らは、体外受精か顕微授精を受けた患者の妊娠率は、鍼治療を受けたグループが27%、プラセボ鍼灸のグループが27%と、鍼治療が体外受精や顕微授精の妊娠率に有意差はないと結論づけています。さらに、2008年El-Toukhyらは、システマティックレビュー(根拠に基づく医療でもちいるための情報収集と吟味の部分を担う調査)が可能な13本の論文を検証し、その結果、鍼治療が体外受精や顕微授精の妊娠率、生産率に有効とはいえないと結論づけています。

当院の考え方


今後もこう言った研究はされていきますが、当院では実際に不妊で長年悩み鍼灸を受けて妊娠に至るということはよくあります。体質改善で代謝をあげ、着床期や移植周期で必要なタイミングで施術していくことに効果があるから結果につながっていると感じています。

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