春になると
・眠りが浅くなる
・イライラしやすい
・気分が不安定
・めまい
・頭痛
・首肩こり
こうした不調が増えてきます。
一般的には「季節の変わり目」「自律神経の乱れ」と説明されますが、
東洋医学ではもう少し深い視点で捉えます。
キーワードになるのが
春の陽気と肝の関係 です。
春は「陽気が上がる季節」
東洋医学では、自然界のエネルギー変化を重視します。
冬は「陰」
春は「陽」が立ち上がる季節。
地面の下にあったエネルギーが、
芽吹きとともに上へ外へと動き始めます。
この“上に昇る力”を
昇発(しょうはつ) といいます。
■ この春のエネルギーを司るのが「肝」
五行論では
春 = 木
臓腑 = 肝
に対応します。
肝の主な働きは
・気の流れを調整
・血流コントロール
・感情の安定
・自律神経調整
特に重要なのが
疏泄(そせつ) という働きです。
これは
「全身の流れをスムーズに保つ力」
です。
春は肝に負担がかかりやすい
本来、春は
・活動的になる
・やる気が出る
・代謝が上がる
ポジティブな変化が起こります。
しかし肝の疏泄が弱いと、
上に上がるはずの陽気が渋滞します。
すると
・イライラ
・怒りっぽい
・不安感
・胸苦しさ
・ため息
・喉の詰まり
いわゆる「気滞」の状態になります。
自律神経との関係
この状態を現代医学的に見ると
・交感神経過剰
・筋緊張持続
・呼吸が浅い
・睡眠の質低下
つまり
自律神経が乱れている状態。
ですが原因は
神経そのものというより
流れを調整する肝の機能低下 にあります。
■ 西洋医学的に見た肝と自律神経
肝臓は
・解毒
・ホルモン代謝
・血糖調整
・栄養変換
を担う“代謝の中心臓器”。
ここが低下すると
・疲労物質が蓄積
・ホルモンバランス乱れ
・血糖不安定
・慢性炎症
結果として
脳と自律神経にストレスがかかります。
東洋医学の「肝」と
西洋医学の「肝臓機能」は
別概念ですが、臨床的には強くリンクします。
春に不調が出やすい人の特徴と対策
・冬に運動量が少ない
・糖質制限をしている
・睡眠不足
・ストレス過多
・腸内環境が悪い
・血不足(血虚)
肝は「血」を貯蔵し、
活動時に全身へ巡らせます。
血が不足しても
流れは悪くなります。
■ 整えるための養生
春は「抑える」より
「流す」養生が大切です。
具体的には
・軽い運動(散歩)
・ストレッチ
・深呼吸
・朝日を浴びる
食事では
・糖質を極端に抜かない
・タンパク質不足を防ぐ
・ビタミンB群補給
肝は“代謝工場”なので、
材料不足と過労に弱い臓器です。
■ メンタル不調も「春の肝」と関係する
春は
・環境変化
・人間関係変化
・生活リズム変化
が重なります。
そこに陽気の上昇が加わると、
処理しきれないエネルギーが滞ります。
すると
・情緒不安定
・怒り
・落ち込み
・焦燥感
感情面にも影響します。
東洋医学でいう
「肝は怒を主る」状態です。
まとめ
春に自律神経が乱れやすいのは
・陽気が上昇する
・肝がそれを調整する
・疏泄が低下すると渋滞
・結果として神経が乱れる
という流れがあります。
自律神経だけを整えようとしても、
背景が肝なら繰り返します。
逆に
肝の流れが整うと
・呼吸が深くなる
・思考が静まる
・睡眠の質向上
・筋緊張低下
春は「整える」ではなく
巡らせること が鍵になります。
季節と体は連動しています。
自然の流れに合わせた養生が、
最も負担の少ない体調管理になります。
