「東洋医学の体質」とは、主に中医学(中国伝統医学)や日本の漢方医学などで用いられる概念で、「人はそれぞれ生まれ持った体質があり、その体質によって病気のなりやすさや治療法、食事、生活習慣の指針が異なる」という考え方です。

主な東洋医学の体質分類(代表例)

気虚(ききょ)体質

→ 気(エネルギー)が不足しがちな体質。
特徴:疲れやすい、風邪をひきやすい、声が小さい、息切れ、無気力
対策:補気(気を補う)食材(山芋、なつめ、はちみつ等)、適度な運動


血虚(けっきょ)体質

→ 血の栄養が不足しがちな体質。
特徴:顔色が青白い、めまい、立ちくらみ、肌の乾燥、髪のパサつき、不眠
対策:補血(血を養う)食材(レバー、黒ごま、ほうれん草、クコの実等)


気滞(きたい)体質

→ 気の巡りが悪くなりやすい体質。
特徴:イライラしやすい、胸やお腹が張る、ゲップ、喉のつかえ感
対策:理気(気を巡らす)食材(柑橘類、ミント、ジャスミン茶等)、ストレス解消


瘀血(おけつ)体質

→ 血の巡りが悪く滞りやすい体質。
特徴:肩こり、しみ、くま、冷えのぼせ、月経不順、痛みがある
対策:活血(血を巡らす)食材(玉ねぎ、黒きくらげ、紅花等)、温める


痰湿(たんしつ)体質

→ 体内の水分代謝が悪く、余分な水分・老廃物がたまりやすい体質。
特徴:むくみ、体が重い、頭が重い、軟便、湿気に弱い
対策:利水(余分な水を排出)食材(はとむぎ、冬瓜、とうもろこし等)


陰虚(いんきょ)体質

→ 体を潤す「陰液(血や体液)」が不足しがちな体質。
特徴:喉の渇き、ほてり、寝汗、口内炎、肌の乾燥
対策:滋陰(陰液を補う)食材(豆腐、白きくらげ、梨、百合根等)


陽虚(ようきょ)体質

→ 体を温める「陽気」が不足しがちな体質。
特徴:寒がり、冷え性、下痢、顔色が白い、元気がない
対策:補陽(陽気を補う)食材(羊肉、えび、にんにく、しょうが等)、身体を温める


あなた自身の体質を知ることで、食事・生活・運動・漢方薬の選び方が明確になります。


目次

🌿 東洋医学 体質チェックリスト 🌿

【A 気虚タイプ】

  1. 疲れやすい
  2. 風邪をひきやすい
  3. 食後に眠くなる
  4. 声が小さい・弱い
  5. だるさを感じることが多い

【B 血虚タイプ】

  1. 顔色が青白い
  2. めまい、立ちくらみを感じやすい
  3. 髪が抜けやすい・パサつく
  4. 肌が乾燥しやすい
  5. 不眠・夢を多く見る

【C 気滞タイプ】

  1. ストレスを感じやすい
  2. イライラしやすい
  3. 胸やお腹が張った感じがする
  4. ため息をつきやすい
  5. 喉に違和感・つかえ感がある

【D 瘀血タイプ】

  1. 肩こりや頭痛が多い
  2. 目の下にクマができやすい
  3. しみ・そばかすが気になる
  4. 手足が冷える
  5. 生理痛が重い(女性の場合)

【E 痰湿タイプ】

  1. 体が重だるい
  2. むくみやすい
  3. 胃腸が弱い・軟便気味
  4. 頭が重い・ぼんやりしやすい
  5. 甘いもの・脂っこいものが好き

【F 陰虚タイプ】

  1. 口や喉が乾く
  2. ほてり・寝汗がある
  3. 皮膚が乾燥しやすい
  4. 便秘気味
  5. 舌が赤く、苔が少ない

【G 陽虚タイプ】

  1. 冷え性(特に手足や腰)
  2. 寒がり
  3. 下痢気味
  4. 疲れると動くのが億劫
  5. 顔色が白っぽい

【診断方法】

  1. 各項目で「はい」の数を数える
  2. 一番「はい」が多かったタイプが、今のあなたの体質傾向です
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